ヒガン
あの焔の錬金術師はアホだ。
面白くもなさそうなツラで、指を弾く。
ぱちん。ぱちん。ぱちん。ぱちん。ぱちん。ぱちん。ぱちん。
指先から火花が散る。それはたまに兵士の目を惹く。戦場に不似合いな、小さな雷のような火花は指先に散って、その儚さとでも呼ぶような美しさからは想像もできないほどの劫火を生む。戦いに疲れたイシュヴァールの兵士達がぼんやりとそれを眺め、その一瞬で焔に吹き飛ばされる様を、一体何度見ただろうか。
彼岸と此岸との境目で、焔の錬金術師はつまらなさそうに指を弾く。
ぱちん。ぱちん。
ぱちん。ぱちんと。
楽しく、ないのか。
だんだん麻痺してはこないのか。
死が、殺意が、快楽へと変ずる瞬間を知らずに、どうしてこんな場所にいる。いつまでも常人のような顔をして。アホじゃないだろうか。楽しくもないのにどうしていつまでもこんなところに。
私はといえば、腹の底からおかしくてたまらなかった。鳩尾が熱く、燃えるように熱く、転げまわりたいほどおかしくてたまらない。掌の錬成陣をかきむしりたいほど、皮膚があわ立っているのがわかる。風邪を引いたときとよく似ているなと思い、下品に哄笑してしまう。「ヒャハハハ」たまらず声がでてからあとは、もう止まらなかった。笑う。笑う。笑う。笑いながら、イシュヴァール人の頭を足を腕を胴体を吹き飛ばす。血が脳漿が破裂した皮膚がえづくような悪臭の臓物が飛散るのがおかしくてたまらない。
ああおかしい。楽しい。
笑う、笑う、笑う。
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暇だ。
医療班のほかの人間もテント内で片づけをしたり器具をそろえてみたり、一様に暇をもてあましていた。
ノックスは煙草をくわえ直しながら、初陣に力んで自らすっころんだ間抜けな新兵の額を乱暴に縫う。多めに縫っておくのはご愛嬌だ。こんなささやかな傷でも大げさに見える。いかにも死線をくぐり抜けた猛者に見えないこともないだろう。イタイとうめく男の膝をうっとおしく蹴飛ばす。
遠い轟音だ。雷鳴に似ているなと思い、そんな生易しいもんじゃねえかと口の端で笑う。まるで戦争中とは思えない。そうだこれは戦争なんかじゃない。
虐殺だ。殺戮だ。一方的な粛清だ。イシュヴァール人は時をおかず皆殺し。当たり前だ。なにせ相手は人間じゃない。
「錬金術師サマサマだ」
「なんです?」
まだ十代の幼さで、額を縫われている新兵がノックスを涙目で見上げた。むさくるしい、とても医療に携わる人間には見えないノックスの容姿に怯えているらしい。そんなすげえ形相だったかと、憮然としながらも無駄口を止めずにノックスは針を進めた。
「人間VS化け物」
「は?」
「ちいせえころ読んだマンガみてえだな。まあ大体人間サマが知恵と勇気と正義の結束力で悪の化け物を滅多打ちにして大団円だ。なあ?現実はなかなかうまくいかねえもんだな」
「は・・・・・自分はあまりマンガとかそういうものは・・・」
「ほれ。終ったからいって来い。もう転ぶんじゃねえぞ。もっかいきやがったらてめえのぬるい脳みそカッポじってだし汁で溶くからな」
怯えた顔で一礼をして、テントから出て行く。まさか真にうけたんじゃあるめーなとそのアホさ加減に鳥肌を立て、ノックスは煙草を踏みにじった。遠い轟音が続いている。一方的な虐殺。考えてもどうしようもないことだとわかっていながら、ノックスはただ「一方的な虐殺」と、無感動に思う。はじめから勝負にすらならないこの戦いが早く終ればいい。退屈で仕方がない。どうせこの自分が呼ばれた本当の理由は、前線で傷ついた兵士の治療ではなく、戦場に残された膨大なあまりに膨大な死をおもちゃのように解剖することなのだから。ははは、すげえ量の死体死体死体死体死体。腐るほどある。男女老人子供妊婦に胎児何でもござれだ。錬金術師の一個師団がどれだけの死を生むのか、想像もつかない。「今回の作戦は錬金術師の戦時登用における重要な実験なのだ」いわば試合だよ、と上官が笑っていた。出来レースの間違いだろがまったく反吐がでるねえとノックスは、実際唾を吐いた。
「次いいですか」
「どうぞー」
顔を上げもせずにノックスは手元のペンを弄る。ばさりとテントをくぐる音。ひっ、と背後で医療班に配属された新入りが息を飲むのに、ノックスは舌打ちする。どうせ血にびびったんだろうが。手元が薄暗く翳った。
「先生」
ぽたり。
「今暇ですか」
ぽたり。
「・・・・・・・・キンブリー」
半身を血に染めた男の顔にはいやというほど見覚えがある。紅蓮の錬金術師。
「てめえ、カルテが汚れっだろうが。キタネえ!」
「その言い分は酷いな、先生。治療してくださいよ?」
その目印でもある、後ろで一つにくくられた長く黒い髪の毛の先からは赤い雫が滴っている。顔の飛沫はすでに乾いていて、黒く男を染めていた。端正というよりもただ冷たく、仮面のような白い肌を薄汚く染め、男は亀裂のように笑った。
「どうみてもてめえの血じゃねえじゃねえか。てめえ作戦中に医療班のテントまで勝手に下がってくんじゃねえ。チクるぞ」
「治療が必要なんですよ。先生」
放りなげたタオルで、首筋と顔を拭い、キンブリーはノックスの手首を掴む。もとより逆らっても無駄なことは誰よりもノックスが良く知っていた。キンブリーの言う「治療」がなにを指すのかも。
「借ります」
呆気にとられていた他の医療班兵士に向かって、短くキンブリーは告げる。手首を引き、そのままテントから連れ出そうとするキンブリーへ、新入りが驚いて声を上げた。
「なにを・・・困ります!ここで待機するようにとの指示が」
「いい。すぐ帰る。どうせ大した怪我人はこねえ」
「でも」
「誰かきたら適当に縫っとけ。多めにな」
なおも追いすがろうとする新兵はキンブリーを知らないのだろう。こいつがどんなにイカれているのか。紅蓮の錬金術師といわれる所以は何故なのか。見た目はまるでただの優男にしか見えないのだから、仕方がないといえば仕方がないけれど。
「確か無人のテントがありましたよね?」
「無人つうか死体保管用のテントがな。残念ながら今はまだ空だが」
「酷いことを言うんですね。医者ともあろうものが」
「どうでもいいからおまえ手え離せ。気持わりい。なんだっていい年こいたオッサンがお前みたいなのと手え繋いで歩いてんだ。ホモだと思われるだろーが」
痩せた背中に毒を吐く。肩で笑いながらそれでもキンブリーは、掌の力を緩めようとはしなかった。もともとイカれた男だったがここまで切羽詰っているのも珍しいなとノックスは思った。コイツみたいなアホでも実戦は違うのか。
付き合いは長くない。
けれどその長くない付き合いのはずのこの男と、どうして「こう」なったのかは今でもわからない。成り行きか、ただ誰でもよかったのか。無人のテントにほとんど引きずり込まれるように、手を強く引かれる。どさりと腰をしたたかに打ち付けて文句を言おうと開いた唇で、ノックスはそのまま呻く。キンブリーはほとんど噛み付くようにノックスの腹を舐めあげた。急いた仕草でベルトに手をかけガチャガチャと乱暴に、それを緩める。「クソ」と呻き、ノックスは乾いた血でガサガサの黒い頭に指を乱暴に絡めた。笑っているのか。吐息が腹を擽った。
「てめえは相変わらずだな」
「こんなに酷く興奮したのははじめてですがね。ここまで我慢した私の忍耐を褒めてくださいよ」
「血に興奮するド変態のどこをほめろって?サメかなんかじゃねんだからよ」
キンブリーの震える両手を見下ろしてノックスは息をわずかに詰めた。たどたどしく引きずりだされた男根に、飢えた猫のように口をつける男。コイツにはハイになるクスリなんざ必要ねえ。ただ血の匂いを嗅ぐだけで、麻薬よりもタチの悪いものが頭ン中から勝手に染み出してくるのだから。ぐじゅぐじゅと口中で男のペニスに唾液を絡めるキンブリーには、とうの昔に余裕がない。片手を添え、男のモノをしゃぶりながらもう片手は、自らの股間を押さえつけている。すでに屹立して、血に濡れたズボンの中で窮屈なのだろう。右手で忙しなく擦あげている。
「・・・・っ・・・・は・・・・、先生、サメなんて酷い・・・っははは、これでも私は人間なのに」
「どうだかな・・・黙ってろ、もう。そんなオったてやがって。オラ、脱げ」
チッと舌打ちするのに、なぜかキンブリーは喜んで、唾液に濡れた左手を伸ばし首を抱き寄せて噛み付くようにキス。人の腹の上に馬乗りになって、荒い息で怖気だつようなキスを繰り返す。錆びた味のキスだ。
「・・・ッ」
掌で思い切りキンブリーの肩を突く。それでも離れがたいのかしがみつくように、執拗にキンブリーはキスを繰り返す。
「テメ、まじいんだよ、口ン中!ガッつきやがって、一回出せバカ!」
唸り、ノックスはキンブリーのズボンのベルトに手をかける。チャックを下ろせば、キンブリーのそれはすでに濡れて下着に染みている。下着を押し下げれば、ペニスの先端が白く糸を引いていた。
「軽くイッてんじゃねえか・・・・」
「・・・・っ、ははは、先生、それ言葉攻め?悪く・・・っ、ない、なあ」
「あきれてんだ、お前はホンットバカ!ホンモンのバカ!!」
何度目だったろうか。ノックスは、「クソ」と吐きすて掌に唾を飛ばす。唾液の力を借りて滑りやすくなった武骨な掌が自らのペニスに触れた瞬間、キンブリーは双眸を閉じた。苦痛に似て眉を寄せ、喉の奥で快楽に呻く。ぶるぶると震える体はまさに麻薬の禁断症状に似ていた。じゅ、じゅ、と卑猥な音がテント内に満ちる。外では殺し合いをやってるっつうのに、なにやってんだコイツは。男に一物擦ってもらって下品にヒイヒイ喘いでやがる。紅蓮の錬金術師が聞いてあきれる。そんで、こんなばかみてえなセックスで勃起してるオレは、なんだ。クソ以下か?
「せんせ・・・・・ッ、あ、あァ・・・・・んん・・・っあ、あああああっ」
暴力のような男の掌が、それでも物足りないのか自らの両手をそえて、真性の変態は腰を揺らす。ぬめるペニスをきつく握り、何度も何度も上下に擦る。
「てめえな・・・そんなんだったらてめえで擦れ!」
「ひ・・・・ぁ、あっ、先生、せんせい、先生先生・・・・っイく・・・イく・・っ」
「くそったれ・・・」
「先生、先生、先生先生先生先生・・・・・っ」
ただ、先生と繰り返し、キンブリーは恍惚と絶頂へと、墜落するように、息を詰めて急ぐ。
「いーから出せバカ!」
男同士だ、どこをどうすれば絶頂をこらえることが出来ないのかなんて、知り尽くしている。キンブリーのモノのくびれた部分を執拗に擦り、先端にわずかに爪をたてれば、男はびくびくと爪先を揺らし、ノックスの腹の上で射精した。飛散った精液が不快だった。けれど同時に、興奮する自分にうんざりしてしまう。クソ。精液で興奮するなんざ終ってる。先端がびくびくと震え、真っ白い粘液がノックスの腹に糸を引いている。粘つく、その熱に、匂いに唸り、キンブリーを突き飛ばす。けれどそれを拒み、キンブリーはニヤニヤと笑いながら荒い息を整えている。
「いつまで人の腹の上で汁たらしてんだ、おめえ」
「先生、だっていつも酷いでしょ。一人で突っ込んで一人で出すから嫌ですよ。だってもう、そんなんじゃ足らない。そんな突っ込まれるだけのセックスじゃ、もうとっくに足らない。奥が、」
「下品なことばっか言うな・・・・萎える・・・・」
「嘘でしょ」
ぺろりと舌なめずりする、真っ赤な唇に目を奪われて思わず喉を鳴らしたノックスを、キンブリーは笑う。唾を飲み込まなきゃならんほど、欲情してるってか。この気違いに。
「ねえ先生・・・・奥がもう女みたいに濡れてる」
キンブリーは、自らの白濁をノックスのペニスに塗りたくり、上ずった声を上げた。獣のようだと思う。ケダモノのようなセックス。ケダモノとのセックス。
「いかん・・・」
導かれた先は、キンブリーの言うとおり女のようにぬめり、口を開いている。目に浮かぶようだった。蕾が真っ赤に充血し精液を塗りたくられ、ぱくぱくと舌なめずりをして男を誘う様が。
「獣姦みてえな背徳感」
「興奮するでしょ?」
ぐちゅりと濡れた音がする。導かれた秘所に先端がゆっくりともぐりこんでいく。
「っ」
息を詰めたのは、どちらだったか。
男にしては細い腰を両手で掴み、一気に引き寄せる。貫かれて、甲高い悲鳴に似た声を上げ、キンブリーがぶるぶると震えた。
「焦らすんじゃねえよ」
「・・・・っ、じら、したり・・・・とか・・・っ」
「出来ねえ?余裕がねえ?嘘つくんじゃねえ・・・っ」
襞が吸い付くようだった。湧き上がる快楽をこらえきれずに、ノックスは衝動のままキンブリーを揺さぶる。
「ア・・・・アァ・・・ッ、ヒッ、ヒ・・・ッ」
泡だった音が繋がった場所から卑猥に響く。キンブリーは髪を振り乱し、恍惚と笑っている。口の端から涎をたらして阿呆のように腰を振る。それが不愉快で、ノックスはその漆黒の髪の毛を鷲づかみ、涎を舐めあげる。二人の腹の間で、もうとっくの昔に立ち上がっているキンブリーのペニスから透明な雫が滴っていた。深く交わり、逃げようとする腰を許さずに押さえつけ、下から犯す。挿入したまま中を強くかき回せば、キンブリーは狂ったように悲鳴を上げた。
「や・・・・っ、ヒ・・・・ひあ・・・・っ」
「中ん出すぞ・・・っ」
腹の中が煮えたぎるように熱かった。ノックスもとうに余裕がない。叩きつける様な交わりに息も荒く、首筋からは汗が滴る。絶頂が近かった。がつがつと骨が当たる。最奥で、熱が弾けた。
「イ」
「殺・・・・・っ」
耳鳴り。
遠い雷鳴。それに似た爆発音が、耳のすぐそばで弾けた。閃光が瞳を焼く。目が眩み、そして射精していた。
なにが起きたのか理解できないまま、けれどキンブリーの肉の中で快楽を吐き出している、それだけが確かな感覚だった。熱い湯を引っ掛けられたように顔の右半分が妙にぬるついているのがわかる。
視線を、腹の上で未だに狂ったように腰を揺する男に向ける。キンブリーの、その繋がった場所からは出したばかりの白濁が滴っていた。
「てめ・・・・・」
「ひ・・・・ア・・・・アァアアアアっ、せん、先生・・・、ころ、ころさせて・・・・死んで・・・ェ・・・・っ、は、あはははは、ははは」
右の掌で顔に触れる。濡れていた。血だ、とすぐにわかった。耳たぶが吹き飛んでいる。顔のすぐ横の地面がえぐれているのがわかる。
「錬金術使いやがったな!」
「がま、我慢できな・・・くて・・ぇ・・・・・ヒャハハハハハハハ、ハハハ、先生のペニスが私の腹の中で射精する瞬間に、先生の頭ァ吹き飛ばしたらどんなにキモチイイだろうって、頭が狂う狂う狂う、気持イイ、キモチイイよう、ねえ先生、射精じゃたらない、そんなんじゃなくて、もっと頭犯されてる感じなんですよ」
「てめえはほんと狂ってるな・・・・いてえ、マジぶっころす」
「・・・っ」
キンブリーは自らに手を添えて、白濁を吐き出した。びゅくびゅくと震えながら、ノックスの腹を再び汚す。飛散ったそれがノックスの唇に触れて、よほどおかしかったのかキンブリーは声もなく笑い、ノックスの腹から転げ落ちた。
「イーッヒッ・・・・ヒャハハハハハ」
「あーもう、やんなっちゃうなコイツ・・・・・」
閃光に眩んだ瞳は未だに調子がおかしい。体を起こし、適当に腹を拭き、ノックスはだらしなく寛げたチャックを上げる気力もない。転げまわる男を哀れに思い、ただため息をついた。
哀れ。
自分でも無意識のうちにそう思い、そしてそれが真実であることに、絶望する。
コイツは、「こちら側」では生きてはいけないだろう。
コイツは「彼岸」の人間だ。
確かに母親の腹から生まれてきたのだろうに、人間が生まれ、生き、そして死ぬ、そういう世界にはコイツはいない。
世界にとって、コイツは異物でしかない。
狂人と人は呼ぶだろう。ただ人の目には、狂気としか映るまい。
では何だと。
問われても答えることはできないだろうが。
正気も狂気もない世界に、ただ一人コイツは生きながらにしているのだといって、誰が理解するだろう?
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轟音轟音轟音だ。
背後に鐘が鳴り響く。
教会なんて行ったことないけれど、多分教会の鐘の音は多分こんな風に違いない。
神様、天国の門が開きますよ。死人が沢山だ。死死死死死。
ふわふわと足元が定まらない。掌が熱い。股間が熱い。血に塗れた左手。さっき吹き飛ばした老婆の血。白く長い、ひょろひょろの痛んだ髪の毛が掌に絡み付いている。頭を吹き飛ばしたからだ。早く先生に会いに行かなくちゃあ。血の滾りでどうにかなりそうだ。
夢をみているように感覚がおかしい。皮膚一枚、隔てた世界がぼんやりとしている。音が良く聞こえない。はやく先生にあいにいかなくちゃあ。はやく、治してもらわなくちゃあ。おかしいところを、なおしてもらわなくちゃあ。
目当てのテントをくぐる。見回す。見知らぬ顔。見知らぬ顔ばかりだ。先生がいない。若い男が何かを叫んでいる。なに?よく聞こえない。
「先生は?ノックス先生」
若い男は何かを叫ぶ。やはり、よく聞こえなかった。
首をかしげると、男はゆっくりと唇を動かす。「いない」と繰り返しているのか。
そうか。先生は、いないんだ。
踵を返す。と、若い男が肩を掴んだ。強く。
振り向きざま、両の掌を男の頭部に押し当てる。閃光。簡単に男は弾けて飛んだ。ははは、トマトを握りつぶすより簡単。あんまり簡単だから、手当たり次第に吹き飛ばす。吹き飛べ。飛んでしまえ。飛んでいけ。飛ぶ。飛べ。飛ぶとぶ。ははははは。
先生。
早く私を治してくださいよ。
どこがおかしいのか、わからないけれど。
先生。
先生を探して戦場をさまよううちに、あの焔の錬金術師に出会った。
先生に良く似た哀れむような漆黒の双眸で、焔の錬金術師は私を見た。
彼岸と此岸との境目にいる錬金術師。
私は、最初から彼岸にいるのに。
お前も早くこちらに来たらいいのに。
「キンブリー、お前はもう、こちら側にいてはいけない」
その声だけが、妙に綺麗に響いた。
そして彼は指を弾く。
ぱちんと。
終わり。
ノッキンが思ったより、エログロなんですけど・・・!ど、どうしよう・・・・。
私の思ったノッキン、こんな感じで。頭おかしいかんじで。
なんかもうペニスペニスうるさくてすいません。下品。
あと、敵味方殺しまくるキンブリーを捕まえるって言うか捕縛したのがロイロイだったらいいなっておもったので、そういう話です。
捏造バッカですいません・・・